| 何を入れようか？ |
■何を入れようか？（お勧めの魚、水草、その他の生き物）本コーナーでは、ちーぷしっくな（ホントか？）「とりあえず飼い」に適した 安くて丈夫な魚、水草、その他の生き物をセレクトして紹介したいと思います。 【お勧め／お勧めしない魚】 「とりあえず飼い」の立場から、まずお勧め「しない」魚について。 ■お勧めしない魚 大きくなる魚 ショップに入荷する魚は幼魚の事が多いです。この中には長じてとんでもない 大きさになるものがいます。魚は空間把握能力が高く、狭い水槽で餌を少な目に 飼うと成長が止まりますが、自分が１畳一間で１日カップ麺１ぱいで暮らすと 考えた場合…それが魚にとっていいことかどうかは想像が付くと思います。 故に大きくなる魚は、それに見合った環境が用意できない人は飼ってはいけない のです。 最低でも、泳ぐ魚は体長の３倍、のたくる魚は体長の１.５倍の長辺がある水槽を 用意して上げましょう。 ほんとは短辺（奥行き）の１／２よりでかい魚は飼っちゃダメ。 ＃ああ、耳が痛い… 他の魚に悪さをする魚 気の強い魚、縄張りを作る魚、好奇心の強いやんちゃな魚は他の魚を良くいじめ 非常に悩ましいことになります。 単独（または１ペア）で飼う場合以外はお勧めしません。 フィッシュイーター 魚を専食する魚はある程度馴れてから飼うことをお勧めします。魚の死に少し 心が麻痺してからの方が飼いやすいです。 なお、熱帯魚ルートで流通する魚は、一般に肉食に傾いた雑食性です。なので、 大きさがあまりに違ってくると小さい魚は食われる事があります。 例えばエンゼルフィッシュは夜も餌を探すため、夜は完全に寝入ってしまうネオン テトラと一緒にすると、ネオンテトラが綺麗さっぱり喰われてしまいます。 メダカの類も生まれた子をその場で食べてしまったり、結構激しいです。 特殊な飼育条件を要求する魚 財布に大ダメージを与える魚を含みます。魚を飼うことに慣れてからにしましょう。 ちなみに、「良く増える魚」は長期的には大きくなる魚同様厄介なことになり ますが、ここでは増えてから困ればいいじゃん、ということで「お勧めしない魚」 には加えないことにします。 逆にお勧めする魚をズバリ書くと 安い魚 魚の値段は基本的に入荷量が大きな要素になっています。 要するにたくさん手に入る魚は安いのです。 高い魚が高い理由は、主に捕りにくいか繁殖が難しいか良く死ぬか…等々の理由で 「珍しい」からです。また、繁殖自体は簡単なグッピーとかでも、改良品種の 丹誠込めて磨かれたものは、その希少性から珍しいと言えます。 ということは、安い魚は飼いやすいという考え方ができます。「ポピュラー種」 として本でも飼い方について触れられることが多く、飼っている人も多いため 飼育経験者の生きた情報も得られやすいです。 「ネオンテトラみたいな安い魚しか飼ってないんですけど…」 高い魚飼ってるからいばれるってもんではないです。胸を張りましょう。 いいものはいいからポピュラー種になったのです。 とりあえず飼いに適した魚 安値で丈夫で飼育も簡単、あまり大きくならず他の魚に悪さをせず、うまく飼うと そこそこ増える…といった玄人さんには面白くない魚を中心に紹介します。 なお、１匹５００円オーバーの魚はここでは対象としません。 カラシンの仲間： 飼ったことがある魚 プリステラ、モンクホーシャ、ブラックテトラ、ブラックネオン、インパクティスケリー、 ネオンテトラ、コペラsp、ペンシルフィッシュ各種etc. いわゆる「…テトラ」の仲間です。小魚が中心ですが、ピラニアもこの仲間。 アマゾン・アフリカを生活圏とするこの仲間達は、養殖が成功しているものは値段も 手頃で、飼いやすく綺麗です。１匹１００円くらいでホームセンターに売っているのは おおむね養殖種で、ビギナーでも飼いやすい魚達ばかりです。 水草に良く映え、とても綺麗な魚達です。 群れて中層を良く泳ぎ、特別に問題を起こす魚もあまり居ません。どちらかというと 水質の急変に弱い魚達なので、購入時には落ち着いた魚を選び、急な大量水換えなどは 避け、水槽が稼働して１カ月以上経って安定してから入れた方が良いでしょう。 寿命は小魚の割に長く、ブラックテトラなどは７年以上生きたという報告があります。 普及種はどれも丈夫で他魚に悪さをあまりせず、何でも食べます。 群で生活する種類が多いので、同種を数匹〜入れた方が調子がよいようです。 買う際には個体をよく選ぶこと（病魚、奇形に注意！！！）と、数匹の群で買うこと。 水草は柔らかいところを若干ですが喰います。サラダ代わりだと思って見逃して上げて ください。なお、混泳での繁殖は一般に難しいようです。 お勧め： ポピュラーなネオン、カージナル、ブラックネオン、グローライトは水草に映え、 丈夫で大人しいです。アクセントにはインパクティス・ケリー。蛍光のブルーが かっこいいです。 ファントム達も体高があって見応えしますね。 ペンシルフィッシュはコケの抑制に効果があるそうですが、それよりも動作が 見ていて楽しいので、水草水槽のお供に是非どうぞ。 注意したい魚： モンクホーシャは柔らかい水草の新芽を食うそうです。レインボーやエンペラーは 縄張り意識が強く、狭い水槽では他の魚を攻撃する困ったちゃんになってしまいがち です。うちわの様なハチェット達は飛び出しに注意。 ピラニアの類は悪いこと言わないからやめた方がいいです。 コイ・ドジョウの仲間： 飼ったことがある魚 パールダニオ、ゼブラダニオ、ホンコンプレコ、チャイニーズバタフライ、アルジイーター、 スマトラ、レッドラインラスボラ、ブラックルビー、レインボーシャーク、デンソニーローチ、 タイガーローチ、金魚etc. 東南アジアを主な生活圏とする魚達です。こうやって並べると結構飼ってたんですね…。 丈夫で長生きする魚ばかり。金魚などはこの中のバルブに比較的近縁です。 ちょっと気をつけたいのは成魚が予想外にでかくなる種類が結構いること。 ラスボラやダニオはいいとして、バルブ類は店の人にちょっと話を聞いてみた方が いいでしょう。 ラスボラは小型種で、水草水槽に群泳させて楽しい魚です。おとなしい魚なので 大型種との混泳は厳しいものがあります。 鱗のでかいバルブ（プンティウス属）達は若干癖があります。性格的に問題がある 連中が多いので、ちょっと覚悟決めて飼いましょう。 ダニオ達は上層を忙しそうに泳ぎ回る連中で、ロングフィンなどの改良種も出てます。 活発で、他の魚に悪さをしない…という、非常にナイスな奴らです。 １０匹くらいで飼っていると自然繁殖も可能と聞いています。 パールダニオは夜消灯してからのブルーがすごくきれい。 アカヒレも適応水温が広く、飼いやすい魚ですよ。 シャークやアルジイーター達はかっこいい上にコケを喰うのですが、気性が荒い割に、 自分より強い魚がいるといじけてしまいます。また、この仲間は予想外にでかく なります。アルジイーターはその名の通りコケを食べますが、それも幼魚のうちだけ。 コケ喰いだけならオトシンクルスの方がいいっす。 ドジョウ類はこれはこれで面白い魚達です。クラウンローチは貝を食べるという噂 です。底に潜ったり、砂ごと餌をとる性質があるので、目の細かい砂を敷いてあげる のが長生きの秘訣です。混泳の際には彼らまで餌がわたるようにする工夫が必要 でしょう。 特異なのが渓流ドジョウの仲間。リザードフィッシュや香港プレコ達です。 彼らは低めの水温と流れを好み、かなり強い縄張りを持ち茶コケを好んで食べます。 生態的にはとても面白い魚ですが、一般的な熱帯魚とは住む世界が違いすぎるかも 知れません。うちではエビ水槽で長生きしてます。 お勧め： 上層を忙しげにびゅんびゅん泳ぐゼブラダニオは結構お勧め。あと、きょろきょろと 周囲を見渡すネズミのような顔がかわいいデンソニーローチはいいです。 他はあんまりよく解りません(^_^;) あと植物食性の強い渓流ドジョウ達は熱帯魚用の水温では苦しいものがありますが ビーシュリ育成水槽のタンクメイトとして使える、数少ない安全な魚です。 フレークフードや赤虫も食べるので、それらに馴れれば一気に飼いやすくなります。 サイアミーズフライングフォックスは幼魚のうちは黒房藻を食べます。ただ、10cm 超とでかくなり、個体によっては気の強いいじめっ子もいるので悩ましいところ。 注意したい魚： 悪いことは言わないのでスマトラだけはおやめなさい。何にでも喧嘩をふっかける 暴れん坊で、鰭の長い魚を特に目の敵にしたようにつつき回してぼろぼろにします。 でもって周りに虐める事のできる魚が居なくなると、いじけて出てこなくなって しまいます。 メダカの仲間： 飼ったことがある魚 ぐっぴ、プラティ、ブラックモーリー、プラチナモーリー、ランプアイ 卵胎生メダカと卵生メダカがいますが、熱帯魚で「卵目（らんめ）」というと、 ディズニーの映画であるような、雨期と共に水たまりにわらわらと沸いて、 干からびる前に卵を産んで息絶える、あの劇的な生き物を指します。 卵は乾燥に耐える（というか、一回乾かさないと孵化しない）ので、郵便で卵を やりとりする事が可能です。 日本のメダカとかランプアイみたいな、普通の(^_^;)卵目もいますけどね。 この仲間でのお薦めはやはりぐっぴでしょうか。繁殖を見たい方には一番の近道。 寿命は１年から２年。刹那的な魚です。 いろんな色の奴が売られています。安くてもそれなりに綺麗な奴がいっぱいいます。 きれいで一般受けもいいです。凝ると深いし。あえて短所は増えすぎること。 卵ではなくいきなり稚魚を産むので生存率が高く、すぐ増えます。増やしたい場合は 水面近くに漂う水草を入れて稚魚の隠れ家を造って上げた方がいいでしょう。 プラティやモーリー達も同様。 後者２種はひとまわり大きいので、６０cmくらいの水槽で飼った方が長生きするかも 知れません。 また、プラティ達は水温が２５度切ると腹水病にかかりやすいようです。…って、 通年１５度あれば国内でも生きられるって、帰化してる地域も結構あるんですが。 ちょっと大きくなるセイルフィンモーリーは２ペア以上で飼うと雄がばさあぁっと鰭を 広げる様子（フィンスプレッディング）が見れていい感じです。 お目目ぴかぴかランプアイは水草水槽で群で飼うと美しい魚です。大きな水槽では 自然繁殖するそうな…。 原色系の、とても綺麗なアフリカ卵目たちはあこがれだけどよく解らないので…。 実用系では、ブラックモーリーを筆頭とするモーリー達はらん藻を喰う、油膜を喰う などの報告があります。らん藻に関してはプラチナモーリーも喰うと言うことで、 一家に一匹かも。モーリー達は汽水の方が調子いいです。現地ではほぼ海水並の所に まで生息しているそうです。 ただし、人になれる反面どん欲なので、目の前で生まれたばっかりの小魚を喰ったり します。混泳水槽では下の魚に餌が当たりにくくなる事があるのでご注意。 ぐっぴは若干塩があった方が調子がいいかも知れません。お好みでどうぞ。 シクリッドの仲間： 飼ったことがある魚 エンゼルフィッシュ、アノマノクロミス･トーマシー 歴史が古く、マニアックな分化を見せるグループです。 アピスト、ディスカス、湖産アフリカン…というのもみんなこの仲間。 ペアの絆が結構固く、親が卵〜稚魚をよく護る種類です。高価な種類か大きくなる 種類が多く、とりあえず飼いにはあまり向きません。 成魚のエンゼルはネオンテトラくらいならもりもり食べます。夜はぐっすり寝る テトラたちは特に餌になりやすいです。 また湖産アフリカンといわれる種類はアルカリ性の硬水を好むため、専用の水槽が 必要です。比較的とりあえずでも手が出るのはエンゼルとラミレジィくらい。 アピストは水質に若干うるさいですが確かに綺麗なので、里親募集に応募などの 手段で入手するのはいいかも知れません。とても高いので買うのはちょっと。 アナバンティドの仲間： 飼ったことがある魚 ベタ、ピグミーグラミィ、ネオンドワーフグラミィ ベタ、グラミィ、スネークヘッドの仲間です。 特徴としては空気呼吸する器官があって酸欠に強いこと。巣を作り孵化まで 親が卵を護る事。その情熱的な繁殖シーンはなかなか染みるものがあります。 東南アジアに住む彼らは、ろくに水換えしないような、沼のような古い水を好み、 縄張り意識が強い魚で、高水温さえ維持していれば非常に強靱です。 スネークヘッドは飼ったことがないので解りませんが、ベタ・小型グラミィの 寿命は割と短く、１〜２年といったところです。 小さい種類ほどおとなしく、丈夫で他種と仲がいい混泳向きの魚ですが、同種が ２〜３匹という状況ではかなり激しい喧嘩をします。 ショップでは仲良くしていたのに、ワンペア買ってきたら雄が雌をいじめて いじめて…と言う状況が発生しますが、そういうものですのでまず隔離しましょう。 ベタ以外のグラミィでは１０匹とかごしゃっと入れることで、「もう縄張りなんか どうでもいいや」という状況にすると仲良くさせることができます。 繁殖生態は非常に面白いのですが、生まれた稚魚が極端に小さく、育て上げるには 手間がかかります。 １０cm突破する種類が結構いるので、飼うときには注意した方がいいです。 安くて丈夫、しかも綺麗というならベタはやはりいいです。雄同士は激しく 争いますし、雌と一緒にしても激しくつつき回すくらい喧嘩っ早いですが、他種と 一緒の時はうってかわって紳士的です。コップでも飼えますが、せめて２０cm四方 くらいは用意してあげて欲しいものです。手順さえ踏めば繁殖も容易。 ハニードワーフグラミィも安くてかわいくて丈夫です。アンテナみたいな腹びれで コミュニケートする様子がとてもかわいいです。 ピグミーグラミィもいいです。ぴかぴか水色でとても綺麗。夜には鳴くし。 あとはネオンドワーフグラミィくらいでしょうか。それ以外は結構大きく なります。ベタ、ネオンドワーフ、ゴールデンハニーなどは雌雄も解りやすく、 同種と異種でなぜそこまで違う？というくらい、他種の魚には愛想がいいです。 「低水温」「ペア飼い」は厳禁。 ナマズの仲間： 飼ったことがある魚 Co.パレアタス、Co.シミリス、並プレコ、トランスルーセントグラスキャット、 アーマードキャット、オトシン、オトシンネグロ 「○○キャット」というとこの仲間です。 とにかく種類が多いのがこの仲間。でっかくなるもの、魚を喰うもの、夜しか出て こないものなど色々いますので、飼うときには生態と最大サイズを知っておく必要が あります。神経の太い魚が多いため、種類によっては水槽サイズを無視してガンガン 喰ってでかくなります。肉食の強い種類であれば、あの大きな口で混泳仲間を一掃… という悲劇も。 この仲間でのお薦めはまずコリドラス。底を主な生活圏とする彼らは総じて 小型で、丈夫で長生き、非常に平和的で何でも食べ、動きがユーモラスで繁殖も 狙えます。 種類も多く、お好みの柄を選ぶこともできます。代表はパレアタス、アエネウスなど。 もっとも、コリドラスはワイルド種のコレクションみたいな楽しみ方をしている 深い方も多いので高価い種類は良いお値段が付いています。 プレコの仲間も面白いです。草食性の強い吸い付きナマズである彼らは、その 古代魚っぽい風貌がなんともかっこいいです。いくらか気の強い面があることと、 でかくなる種類がいるため、購入には注意が必要です。大好物がキュウリなんて魚も これくらいでしょうな。壁面のコケをよく喰う魚でもあります。 プレコの中でもペコルティアの仲間は総じて小さいのですが、ちょっと高価いですね。 わかさいものようなロイヤルプレコ（パナクエ）の仲間は高価い、でかくなる、 凶暴…の三つ揃え。 ロリカリアも面白い仲間なのですが、地味なのかプレコの方が人気があるのか、 今ひとつ元気がないですね。もっと注目されても良い種類だと思います。 あと、アフリカナマズでは逆さナマズなんかは面白い魚ではないでしょうか。 実用系ではコケ取り魚の代表であるオトシンクルス。一生懸命はぐはぐと葉っぱや 壁面のコケをなめる姿には感謝の念すら覚えます。 プレコの小さいようなオトシンネグロも同様にコケをよく食べます。 長生きのコツはコケ以外の餌もあたるようにすること。 それと徹底的に水槽を綺麗にしようとか考えて過剰に投入しないこと。コケが 無くなれば彼らの餌もまた無くなるのです。 レインボーフィッシュ、汽水魚の仲間： 飼ったことがある魚 セレベスレインボー、ネオンドワーフレインボー、メラノタエニアsp.、バンブルビーゴビー、 アベニーパファー 熱帯魚ルートでは「その他」系として扱われる彼らは、海産起源の魚達です。 純淡水で暮らせる魚もいっぱいいますので、見てやってください。 まずはふぐの仲間。 ユーモラスな外見で人気が高い彼らですが、目に付く物は何でもかじるため、 混泳では悲惨な事故が起こりがちです。小型種では汽水が必要だったりして面倒です。 とりあえず飼いではこらえた方がいいでしょう。 次にはぜの仲間。 個人的にすっげー好きな連中なのですが、熱帯魚ルートで出回る魚は海水の方が 多いです。安くてかわいいバンブルビーゴビー、特異な生態のマッドスキッパーは 汽水なのですよね…。 餌が難しく、あんまり長生きしない魚です。多分目の細かい砂が要るんだと思います。 この仲間でおいしいのはやはりレインボーフィッシュでしょう。 安値できれい、しかも丈夫。性格も良く、混泳向きです。 お勧めはネオンドワーフレインボー、ポポンデタ・フルカタ、セレベスレインボー、 ニューギニアレインボーあたり。雌雄判別も容易ですし、大きな水草水槽では 自然繁殖も見込めるそうです。 雄同士が見せるフィンスプレッディングがかっこいいです。 フグの仲間も色々と困ったちゃんが多いですが、かわいくて楽しいです。 この仲間の他種は価格的にも性質的にも特殊なので、ある程度はまってから検討 された方が良いと思います。個性的な魚がいっぱいいますよ。 古代魚の仲間： この仲間は総じて大型になるフィッシュイーターで、飼うにはそれなりのサイズの 水槽とそれに見合う濾過設備が必要になります。 この仲間を飼われている方は「とりあえず飼い」卒業です。 とりあえず飼いに適した水草 比較的少な目の光量、ＣＯ2添加無し、魚が多く入っているため富栄養…状態で ガンガン育つ草について記します。 水草メインの水槽では育ちすぎて大変だったり、間延びして見苦しくなるような 草も、とりあえず飼いでは非常に役に立ちます。 ハイグロフィラ・ポリスペルマ ぐんぐん伸びる有茎の草で、安くて大変丈夫です。 「並ハイグロ」というと、ホームセンターとかでない限り解ってくれると 思います。茎の途中から根を出すので、そのまま這わせても使えます。 ちょっと黒房藻がつくかな。 同じハイグロでもロザエなどはＣＯ2抜きだと厳しい物があります。 ウィロモス 絶対枯れない水草。稚魚の隠れ場所になるため、繁殖用にも有効です。 あと通常状態で沈むのが結構美味しい。 ただし、これもすさまじく増えます。見た目はただのわしゃわしゃの緑の 毛玉の様な感じであんまり格好良くないです(^_^;)。 流木や石にくっつく性質があるので、くっつけるとかっこいいです。 アナカリス（オオカナダモ） 育成は楽ですが成長がえらく速いのであまりお勧めしません。 しかも見た目があんまり美しくないです。関東以西では自生しています。 比較的汚れた水でも良く育つと言うことで、河川緑化の担い手として期待されて いるとか。アメリカの環境団体では「アナカリスしか生えない川」といって 汚れた川の形容詞らしいんですけどね。 ＣＯ2は不要ですが光が弱いと溶けるように枯れていきます。 アマゾンソード 安くて、育成は簡単です。ただし、コツがあって、植えたら動かしちゃダメ。 水流を当ててもダメ。それさえ守ればそれなりに育ちます。あまり大きく ならないし。ホントはＣＯ2を添加した方が圧倒的に調子良いです。 エキノドルスの仲間は大小さまざまで結構面白いです。 アヌビアス・ナナ ちょっと高価いですが木や石に根がくっつく性質があり、使い勝手いいです。 ざらざら目の石に根を巻き付けて、料理用のタコ糸でぐるぐる巻きにして １ヶ月くらいするとがっちりくっつきます。 成長は遅いですが大変丈夫。濃い緑色の丸い葉が良いアクセントになります。 葉の縁に黒房藻が付くことが良くあります。 ウォーター・スプライト 成長は速く、丈夫です。葉の縁に小さい芽が生えてそれが分離して増えます。 こっちは淡くて柔らかい感じ。ヨモギみたいなイメージがあります。 この浮き草モードからの繁殖が尋常でないスピードで… マツモ ビビッドな緑が綺麗で良く伸びます。横芽ができたあたりでちぎって砂に差して おくとさらに増えてゆきます。ただし、根は生えないので、水流がある水槽では 抜かれてちょっと大変かも。古い水では調子良くないです。 また、水質が急変すると、ばさぁっと下葉が一気に落ちたりします。 成長は尋常でなく速いです。 ちょっと目を離すと水槽がマツモでみっちみちになります。 ミクロソリウム これはシダの仲間。アヌビアス同様、石等に活着する性質があります。ウォーター スプライト同様葉の縁に脇芽ができて増えます。成長も速い方でかっこいい草です。 葉の一部が黒くなり、それが全体に蔓延する「ミクロソ病」という病気が知られて いるとのことです。 高光量には逆に弱いので、無闇に光を当てないのが育てる秘訣。 ミリオフィラム 金魚藻に似たミリオフィラムは国内にも自生する水草で、低光量・ＣＯ2添加なし でもぐんぐん育ちます。ただし育ちすぎるので適当なところでのトリミング（剪定） は必須。 リシア 和名「ウキゴケ」。本来は水草ではないのです。これを無理矢理沈めてレイアウト 水槽に使ったのは、有名な元競輪選手の天野さん（ＡＤＡのお頭）。 浮かべて育てている限りはとりあえず飼いでも十分に育てられます。増えすぎて 困るくらい。 アマゾンフロッグビット １円玉くらいの大きさの円形の葉を持つ浮き草。水質が合わないと黄色くなって ぶにゃぶにゃになっちゃいますが、合うと爆発的に増えます。どこかで 「夜中に誰かがこっそり入れてるかと思うくらい」と書かれていましたが、それくらい 増えます。エビを入れない場合は髭根の生えた長い根が伸び、稚魚の隠れ家に良いです。 いわゆる金魚藻（カボンバ）は高光量貧栄養・要CO2とのことで難しいそうです。 うちでは全て金魚に食われ果ててしまったので論外ですが(^_^;) クリプトはやったことないです。ごめんなさい。 あと、マヤカとロタラ・インディカは失敗しました。 ＣＯ2必須だそうです。その上マヤカはカラシンの大好物で、たちまち丸裸。 ウォーターレタスは水草のくせに湿気（蒸れ）に弱くてちょっと難しかった。 リシアは良く増えるんですが良く細切れになるので扱いが面倒です。 ウキクサは増えすぎてたちまち水面を覆い、下の草枯れちゃいますので、見かけたら 即掬って捨てましょう。 結構面白いのが自生している水草。 札幌でもヒシとミリオフィラムは自生しているのを確認しました。北見ではマツモも あるそうです。田んぼや溜め池などを見るとけっこう生えているものです。 ぜひ外に出て、自然に学びましょう！ ただし、一般的な水草よりは高光量低水温で元気が良い草が多いので、その育成は 若干難しいんじゃ無いかと思いますが…。 とりあえず飼いに適したその他の生き物 エビ： エビはいいっす。最高っす。以上。 コケ取りとして著名なヤマトヌマエビを筆頭に、ビーシュリンプ、ミナミヌマエビなど 飼って楽しい種類がいっぱいいます。ビーシュリンプはちょっと難しいですが、ミナミは ホントにばかすか増えるので楽しいです。 ヤマトやロックシュリンプは繁殖のために海水環境が必要なので、繁殖は色々大変。 また、稚エビは魚の非常に良い餌になるので、エビを飼いたいなら専用水槽が要ります。 貝： 貝は２匹いれば増えるため、なかなか危険です。 昼間は砂利の中に潜って隠れ、夜は何でも喰い、殻で身を守る彼らはすさまじく増えます。 粘液を出すため水を汚しますし、死んだ後も食べてもらえないので水質を急変させます。 そんな中でもお勧めは石巻貝。 壁面のコケ取り能力は抜群だし、何より汽水でしか繁殖しないというのがポイント 高いです。淡水では本来長生きしない貝です。渦巻きのてっぺんが崩れるのは 「そういうもの」なので「この貝調子悪い」とか勘違いしないように。 背中を下にして沈んでしまうと起きあがることができずに死んでしまいます。 ＃これが良く背中から落ちてるんだ(^_^;) ちなみに知り合いでスネールを飼ってる人がいます。手間がかからないし ちゃんと世話すると増えるし、魚よりよっぽどいいそうです。 両生類： ズバリヒメツメガエルはお勧め。熱帯魚の餌で飼える水中生のカエルで、 大きさも脚を伸ばして５〜６cmと小型。他の魚に悪さをせず、スネールの駆除に効果が あるという噂です。なお、よく似たアフリカツメガエルは大型化するので危険です。 オタマジャクシはらん藻を喰うという話はありますが、なかなか難しいです。 そのほかのサンショウウオ類はポリプに似た雰囲気はありますが…。 カエルかわいいってば。なして嫌がるの？？？ 昆虫： 昆虫類は寿命が短いこと、肉食のものが多いことなどから商業ルートに乗りにくく、 熱帯魚と一緒に飼うのは難しいものが多いです。 混泳について 色々な魚を限られた数の水槽で飼うには、やはり数種の魚を一緒に飼うしかない…と 云うのが一般的な解法ではないかと思います。 それ以外にも「大きな魚がゆったりと泳いでいて、その回りを小魚の群が…」なんて 光景をかっこいいと思う方もいらっしゃるでしょう。一色よりも何色か混ざっていた 方が色とりどりで綺麗…というのも、まことにごもっともだと思います。 ここでは「取りあえず飼い」のレベルで混泳に向いている魚、混泳に混ぜてはいけない 魚について書いてみようかと思います。 混泳を考えるときに： 混泳の直接目的は水槽の有効活用であります。 金に糸目を付けないので有れば、魚の数だけ水槽を用意すればいいのですよね。 そうはいかない我々は、何を考えれば良いのでしょうか？ 生活圏を考える： 魚には水面直下を生活圏にするもの、中層が好きなもの、底が好きなものが います。水面が好きな魚と底が好きな魚は基本的に混泳が可能と考えて良いかと思います。 ＃水面が好きで臆病な魚と、底が好きで好奇心の強い魚…とか、極端な例は別。 混泳に適した魚、適さない魚： 混泳に適した魚は、簡単に云うと他の魚に悪さをしない魚であります。 平和的な魚と、自分の遊泳層以外の魚をまったく気にしない魚がこの部類です。ホントは 少し気にする魚の方が見ていて楽しいのは楽しいですけれど。 逆に適さない魚の方は、色々理由があったりします。 例えば… ・他の魚を食う魚 これはまずいですよね。でも、大抵の熱帯魚は肉食の強い雑食なので、弱った魚や 大きさに差のある魚は喰われてしまうことが良くあります。 ・好奇心の強い魚 この手の魚は弱いものいじめをしたがります。ナマズのヒゲが無くなったり、 ぐっぴの鰭がぼろぼろにされたり…ということが起きます。 ・縄張り意識の強い魚 同種にはやたらとアタックする魚、数匹なら大丈夫だけど２匹だと喧嘩喧嘩…とか、 縄張りに入った魚はいかなるものでも叩き出す魚など、いずれも悩ましいことに なります。 ・臆病な魚、ストレスを貯めやすい魚 これは図体の大きさと関係ないです。びっくりして大暴れした挙げ句に怪我をしたり 飛び出したり、とても哀しいことが起きます。 ・要求水質が違いすぎる魚 どの魚にもベストの水質があります。弱酸性の軟水が好きなカラシンやラスボラと、 弱アルカリの硬水が好きなぐっぴを一緒に飼うと、どちらかが調子を崩します。 低温が好きなエビやアカヒレと、高温が好きなベタの組み合わせも不幸です。 ・大きさが違いすぎる魚 基本的に「小さい魚」「後から入れた魚」が迫害される傾向にあります。極端に大きさの 違う魚で、しかも気の強い魚を入れるときは十分注意しましょう。 混泳のトラブルを予防するためには： ・混泳向きの魚をセレクトする 基本はココ。要求水質が似てて、泳層や餌が異なり、穏和でストレスに強い魚を 選びましょう。 ・隠れ家を用意する これは基本ですね。特に隠れ家を縄張りの中心にする魚は、シェルターを魚の数より 少し多めに入れてやると良いでしょう。水草を多めに入れてやるのも効果大。 ・少し多めに入れてみる 同種２，３匹というのは、非常に喧嘩しやすいです。魚の優劣ががっちりついて しまい、一番弱い魚が始終いじめられてしまいます。こういうときは多めに入れて やると何となくうやむやになってしまうみたいです。 ・やばいと思ったら分ける いじめられてるなぁ…と思ったら手をこまねいてみていることをせず、分けましょう。 餌を多めにやってみる…というのはあまり解決にならないです。 空腹だから喧嘩して餌を奪い合う…という喧嘩は起こりにくいものです。 「底の方に居る魚に餌があたらない」のであれば、沈む餌を小鉢かなんかでまず水に なじませてスポイトで吹き込むとか、水槽の一方に良く食う魚をおびき寄せてその隙に とか、そう言う手で切り抜けましょう。 あと、やっぱり魚の個体の性格がありまして、同じ種類の魚でもそれぞれかなり気性が 違うものでして、これは生まれつきのものもあるし、育て方にも依るし…と、ホントに ケースバイケースなのですよ。
|