| 日常の世話について |
■日常の世話について「大きい水槽に比べて小さいのは世話が大変」「水槽は金か手間をかける」など 言われると日々の世話って何だか大変そう…とか思われるかも知れません。 でもそんなに大したことはないっす。こちゃこちゃいじってるのが楽しいのです。 いじらなくていい、見てなごむ…ってのも否定しませんが。 水槽に関する日常の世話は以下の通りです。 毎日やった方が望ましい世話 観察 とにかく見る事。アクアリウムの目的であり、もっとも大切な日常の世話です。 水槽内の異常を早期に発見し、対処するためにはまずこれが第一歩。 せっかく飼った魚は見なくちゃ損ですし、魚は餌をくれる人間を覚えますから、 よく見て上げることで魚たちは飼い主になつきます。警戒が薄くなれば繁殖シーン とかを見るチャンスが増えたりもします。 それぞれの魚が健康か？全部いるか（爆）？濾過器はちゃんと動いているか？ 水温は？変な臭いはしてないか？毎日フルにチェックする必要はないですが、 それとなく見て上げましょう。 照明の点灯／消灯 １日１０〜１４時間が適当とされています。 照明はどちらかというと「強く短めに」の方がコケを防ぎ草にはよいそうです。 釣りをする方は魚の喰いがいい時間帯をご存じだと思いますが、そのように魚も 昼夜のリズムに忠実に生きています。 普段暗いところに隠れている魚も、現地では夜になれば出てくる暮らしをしてる 訳で、隠れている時間としての昼は必要だと私は思っています。 要するに点けっぱなしや消しっぱなしは良くないということです。 ゴミ取り 水質の急変を招く食べ残し、落ち葉、糞などをスポイトや網で取ります。 これらの腐敗による水質の急変を予防し、水換えの頻度を減らすことができます。 また、見た目のきれいさも維持することができます。 コツは水流やよどみを考えて、ゴミが一カ所にたまりやすいレイアウトにすると 楽になります。 餌やり 餌は１日２回というのが一般的なセオリーです。回数を多く量は少な目に。 魚の様子を見ながら、いつも餌を食えていないような気がする魚には時間をずらし たり、がっついた奴をおびき出してからそいつの手前に落とすなど集中的に 上げるようにします。 ペット一般にいえることですが、やればやっただけ食べますので、やりすぎで でぶらせないように気をつけた方がいいでしょう。寿命を縮めます。 大きくさせたくないがために「餌を少な目にやれば成長は止まる」などと勧める ばかショップが存在しますが、生物虐待ですのでこういうことはやらない方がいい です。…最終的には飼い主の考え方ですけどね。 小さいときは弱い幼魚期を速く切り抜け、成長期に健全な発育を促すために バクバク喰わせて、成長が止まったあたりで餌を絞ります。 いろいろな種類の餌をバリエーションつけて与えるといいでしょう。 定期的、または様子を見てやった方が望ましい世話 水換え 水換えは基本です。私自身は「水草が出す老廃物」という記述を見たことが 無いんですが、やはりそういうものもあるでしょうから、完全な水換え不要水槽と いうのは見て楽しむアクアリウムのレベルでは非常に難しいんじゃないかと思います。 なるべくならば回数を多く、一回の水量を少なくした方が、環境の急変を招かない ので良いです。１回に１／３を越える場合は、水質の急変で魚に与えるダメージが 大きいので、水温を合わせたり、カルキを抜いたりした方が安全でしょう。 ベストは１日くらい空水槽でエアレーションした水ですが、無ければバケツいっぱいの 水（１０リットル）にハイポを（１／２くらいで釣りがくるんですが）入れ、溶かした ものを使用します。水質調整剤とか魚体保護剤は、私は必要を感じていません。 カルキ抜きはとりあえず飼いレベルの魚なら水量が少ない場合に限り無くてもいいかも 知れません。 水温は合わせた方がいいですが、私は結構ぞんざいにやってます(^_^;) なお、瞬間湯沸かし器のお湯は金属イオンが溶けだしたりするものがあるので、 使ってはいけません。エビなんかてきめんです。 水の状況なんですが、水自体を良く見たり（色や水面、粘度）、匂いを嗅いだり 手を突っ込んだりすることで、ある程度状態は解ります。 どういう状態が「良い水」かは、入れてる魚によって違いますのでそこら辺は自分の 飼っている魚のことを各自お勉強してくださいね。 水換え間隔を週１とかって決めるのは楽でいいんですが、餌が魚の捕れない所へ 落ちて腐っていたとか、急に底砂の状態が悪くなったとか、魚が死んでたのに 気づかなかったとか、諸般の理由で水質が急変する事があります。 普段見ていれば「何か変だぞ」と気づきますし、魚の状態からも何か元気が無さ そうだぞ、と言うときにはとりあえず水を換えてみるのが一番です。 週１回１／４程度を基本として、様子見て多少間隔を空けたり臨時水換え・足し水… というのがいいんじゃないでしょうか。 水換えの際にはホースを使って底の方から糞やゴミを極力取るようにします。 まず、ガラス壁面のコケを取ったり、落ち葉など大きなゴミを取り除きます。 魚は取り出す必要ありません。 底砂は吸い取りホースでごしゃごしゃ混ぜると茶色のゴミが取れますが、ゴミで あると同時にバクテリアの住みかなので一気に取りすぎないこと。水質の急変を 招くので、水槽の半分とか決めて、そこを重点的に掃除します。次の水換えで 反対側を掃除するわけです。 水は棄てる前にゴミの内容を確認します。かびた餌があったりするなら、水槽の レイアウトや餌の量に問題があります。また、稚魚や卵が見つかることもあります。 水位ですが、水位があまり低いと、特に上部フィルターの場合に水が巧く上がらない 事があります。特に夏場、ファンを使って水温を下げたりした場合、かなり激しく 水位が下がりますのでご注意。 かといってみちみちに水位を上げると、飛び出し事故が頻発することになります。 ９分目くらいがいい感じでしょうか。 コケ取り コケの掃除は種類により異なりますが、初期に出る茶色のコケや、緑色の柔らかい コケはオトシンクルス、ヤマトヌマエビなどの生物兵器を使用することで、同じく 初期に出る水が濃い緑になる「アオコ」はコロイド薬剤で取り去ることができます。 壁面につく緑のスポット状のコケは、テレカみたいな堅めのカードでガシガシこすり 取ります。この作業は水換えの直前に行うこと。 草などにべったりベール状につく濃い青緑の藻と黒いヒゲのような藻は手で取るのが もっとも確実です。 青緑のベールのような奴は水槽の管理が悪い印。これは出さないようにしましょう。 黒ヒゲ（黒房藻）はフライングフォックスや並プレコの幼魚がゲシゲシ喰いますが、 いずれも成魚になると見向きもしなくなります(^_^;) 黒ヒゲは木酢や薄めた食酢でも退治できるのですが、私自身戦い続けている最中です ので特効策が見つかったら発表します。 水換えの時に、やかんで沸かしたあとの湯冷ましを使うようにしたらコケが出なく なったという報告があります。私は試したこと無いのでご参考までに。 上記のアオコ取り以外のコケ取り薬剤は、水草にも有害ですのでご注意。 フィルターの掃除 何か水の出が悪そうだな…とか、外から見た感じ何か汚れてる…と思ったら フィルターの洗い時です。 フィルターを洗うときはその後水質の変化が予想されますので、同時に水換えする 場合は少な目に行います。 水槽から少し水を取り、バケツにでも入れておきます。 フィルターを取り出し、スポンジやマット、濾材はこの水槽の水でざぶざぶっと洗い ます。上部フィルターの場合は、濾材→マットの順で洗った方がいいでしょう。 濾過器本体は水道の水でもいいんで電気部品以外をざーっと洗います。 薬品・洗剤は使わないか、使ったら思い切り大量の水で「これでもか」と濯ぎます。 中のエアストーンとかも確認して、詰まってるっぽかったら潔く交換。 昔は焼けば再利用できるとか言っていましたが、今のは樹脂を固めたものなので熱 処理は難しいです。薬品も染みて残留するので危険であります。 洗い終わったら再セットし、ちゃんと動いているか確認します。特に上部フィルター の場合、通電しても水があがらなかったり、逆にセットミスで水があふれたりする 事がありますから、確認をお忘れ無く。 水草のトリミング 増えるかどうか解らない魚と違って、水草は枯れるか増えるかの二択です。 増えすぎた水草は魚の生息空間を圧迫し、その下の草への光を遮り、見栄えも良く ありませんので、時折剪定を行う必要があります。 水草の剪定では、大きく伸び盛りの芽を摘んでしまう方法と、一旦抜いて、底に近い 元気のない部分の茎を切って差し戻す方法があります。あと浮き草関係では単純に 間引いちゃう方法がありますね。 有茎（文字通り茎のある草）では芽を摘んじゃう方法はお手軽ですが脇芽が出るので 見た目はあまり良くなく、差し戻す方法はせっかく張った根を無駄にするので、 一長一短です。アマゾンソードやクリプトコリネの仲間は当然のごとく根を大事に しますが、他はケースバイケースだと思います。 その他 リセット 何となく何をどうやっても巧く行かない時はリセットになります。 特に期間の目安とかはありません。部屋の大規模模様替えと同様、煮詰まったら やるだけの話です。 基本的には新規立ち上げと同じです。今までの水がある分早く立ち上がりますが、 今まで飼った魚や草が有る分、それ以上に急がなければなりません。 なるべくなら、複数水槽を用意して、多少過密でも一旦別水槽にみんなを避難させた上で 新規立ち上げに臨んでいただきたいと思います。
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