| 輸送について |
■輸送についてここでは、魚や水草の輸送について説明します。 ※あくまで大麻 仁の捉え方で書いてますのでご了承ください。 輸送手段いろいろ 魚や水草を輸送するには幾つかの方法があります。そのうち比較的よく使われる 方法について簡単に説明したいと思います。 ■手渡し 近場の場合に使用します。基本的にはショップで買ってくる時と全く同じです。 水の漏らない厚めのビニール袋やペットボトルに、必要な量の水と空気を入れ、外気温が あまりに低い／高い場合は保温／保冷を行います。 基本は魚少な目・水少な目です。輸送に使う水は、水槽の水をあらかじめ１０分でも エアレーションして酸素を含ませておきます。水は容器の半分以下。１／３程度が良い でしょう。 完璧を期したい場合は、電池式のエアポンプが付いた保温箱こんなのがありますので ご利用下さい。 受け取ったら早めに持ち帰って水合わせ後、水槽に投入します。 大体半日〜１日コース用。エアがあればもっと持ちます。車で移動する方は、高温の車中に 放置して煮殺したりしないようご注意下さい。 エアが使えず時間がかかるようで有れば、懇意にしてもらっている熱帯魚屋さんにお願いして、 酸素を注入してもらいましょう。スポーツ用品店で売っている缶入り酸素も（割高ですが） 使えます。 ■郵送 郵政公社は極めて優秀です。ホームページで到着日数・料金とも判り、速く安いです。 封筒に入る小型のものを送る時に適しています。 ただ、何分大企業ですし、元はお役人さんですから、小回りが利かないことがままあります。 こういう時はちょっとだけこちらが気を利かせましょう。我々の目的はなるべく良い状態で 生き物を相手の手に渡すことです。例えば… 荷物は本局の窓口に持ち込む。 その際にあらかじめ送り先に最短で届けるための持ち込み時刻を聞いておくと良いです。 本局に出せない場合はなるべく大きな局のの窓口へ。その際にも、本局へ運ばれる時刻を 聞いて、なるべくそれに合わせた方が良いでしょう。 およその送達日数をHPで調べることも可能です。 集荷に来てもらうのは楽ですが、温度が不安定で振動も多く、しかも何時間揺られるか判らない 車内の時間はなるべく短くしたいものです。 封筒に入る小型のものを送る時に適しています。 第四種（農産種苗）は使わない。 農産種苗は扱ったことのない係員が居ます。微々たる料金差額をケチって時間を掛け、大事な 生体を傷めるよりは、取扱量が多くスムーズな定形外を利用すべきです。 金土日の発送は避ける。 休みを挟むと扱いが遅れます。週明け発送が吉。 天候を確認する。 こちらだけではなく、相手の側の天気も確認します。気温が高すぎる・低すぎる、台風や 低気圧が接近していない状況を狙って出しましょう。 なお、速達便は土日や夜間でも運んでくれる…等の特典がつきますが、主要な貨物を航空便で 送る大都市間の送付では、普通の定形外郵便と劇的な時間差が付かない場合もあります。 ■民間配送サービス ヤマト運輸、日本通運、西濃運輸など民間の宅配サービスがあります。 郵政民営化をにらみ各社頑張ってます。 追跡やメール通知などのサービスが充実しており、受取人払いも追加料金無く可能など、 トラブルを回避するのであれば、こちらを利用した方が良いかも知れません。送料は高めです。 段ボール箱などで送る「かさ」のある物に適しています。 エビはチルド便で送った方が安心かも知れません。生体だと判ると扱ってもらえない場合が ありますので、魚の場合は「生ジュース（冷蔵不用）」などと品名に記載します。 水草の場合は特に気にせず「薬草」などが良いかも知れません。 送料はいずれも上記のホームページで簡単に調べることが出来ます。 くれぐれも送ってくださる相手に調べさせたりしないように。 いずれも相手との打ち合わせをきちんと行い、いつ出した、到着予定時刻、いつ着いた、状態は どうだった…などやりとりして、何かトラブルがあっても次に同じトラブルを起こさないように しましょう。 送る（魚編） 以下はコリドラス、グッピーなどを送った際に自分がやっている方法です。 通常、定形外または宅配便を使用しています。 ・必要なもの ・箱（縦横奥行き合わせて90cm以内。段ボールまたは発泡スチロール） ・ビニール袋 またはペットボトル ・新聞紙等の間材、ガムテープ等 ・あれば酸素。もしくはＯ2ストーンなど ・送り方 ・魚は２〜３日餌を切って糞を出させます。成魚は１週間くらい餌が無くても平気です。 稚魚の餌を絶つのはキビシイので、この場合は容器に入れる魚の数を減らします。 ・飼育水を取り、しばらくエアレーションしておきます。 ・容器に水と魚を入れます。危険を感じたらＯ2を添加します。 酸素を入れるときは、ビニール袋なら一旦絞って中の空気を抜いてから、ペットボトル等 ではストローなどを使って奥から中の空気を追い出すように入れます。 水量は容器の１／２〜１／３程度。 ・水漏れ防止にもう一枚ビニール袋に入れて箱に収め、周囲に新聞紙等の間剤を詰めます。 ・水漏れには十分注意して梱包し、郵便局へ持っていって重さを量ってもらい、送付。 魚は高温にも低温にも弱いです。低温過ぎる場合は外側の箱に通気用の穴を空けて100円カイロ などを同封しますが、結構難しいです。500mlペットボトルにグッピー成魚で２，３匹…を 目安に、少な目を心がけましょう。水草等の同封は要らないです。 送る（エビ編） 以下はミナミヌマエビを送る際に自分がやっている方法です。 通常、定形外郵便を使用しています。 ・必要なもの ・ペットボトル ・封筒、セロテープ ・送り方 ・飼育水を取り、しばらくエアレーションしておきます。 ・エビは網に餌を入れて寄せるなどして集め、餌を入れないようにして容器に移します。 水は容器の1/2〜1/3程度。水が多すぎると酸欠で全滅します。 ・容器はまさかの全滅を避けるため２〜３本に分割した方が良いでしょう。 ペットボトル１本に大小取り混ぜて30匹くらいは行けてます。 ・容器にはマツモなどの水草（無ければ毛糸など）を足場に入れます。エビは足場がないと ずっと泳ぎ回って酸欠・疲労で死んでしまいます。 ・水漏れには十分注意して梱包し、郵便局へ持っていって重さを量ってもらい、送付。 エビは高温に弱く低水温に強いので、夏場や気温の上がりそうな日を避けます。気温が低い 分には10度以下でも無加温で行けると思います。さすがに凍結はキビシイですが、解凍したら 動き出したなんて話もあります。もちろんお勧めしません(^_^;)。 送る（水草編） 以下は水草を送る際に自分がやっている方法です。 通常、定形外郵便を使用しています。 ・必要なもの ・厚めのビニール袋 ・小箱、ペットボトルなどの容器 ・厚紙（必要で有れば） ・封筒、輪ゴム、セロテープ ・送り方 ・水草は別にとって置いた飼育水で軽く濯いだ後、ちり紙に包んで、乾かない程度に 水を含ませ、ビニール袋に入れます。 水は極力少なく。水漏れ・重量増を防ぎます。草が乾きさえしなければ良いのです。 ・草はなるべく隙間無く入れ、ビニール袋の空気は極力抜きます。空気が入っていると 他の郵便物とまとめられて重量がかかったときに袋が破れる元になります。 ・アヌビアス・ナナなど立体の水草は、ちり紙でくるんだ後湿らせてビニール袋に入れ、 ペットボトルや箱に入れ、動かないよう周囲に紙などを詰めます。 ・水漏れには十分注意して梱包し、郵便局へ持っていって重さを量ってもらい、送付。 草の状態・育成難易度にも寄りますが、真夏／真冬を避ければおおむね問題なく行くと 思います。 冬場のベタ稚魚送付例 今回のご紹介は、東京から札幌へ１７時間というハイスピードでブツを送った例です。 おおい みほ 様、情報ありがとうございました。 98年の秋（っても、その１週間後に雪が降ったので初冬かな？）に、東京〜札幌間で、 魚を送った事があったので何かの足しにしていただければと思いました。 生後１月ちょっとのベタの幼魚で、どう考えても、普通だと送らない様なものだと 思うのですが、成功して、今も元気に泳いでいます。 普通だとこの距離で最短時間だと、ヤマトの時間指定便、で２２時間程度かかるの ですが、この時に使った方法は、１７時間弱で受け取る事が出来ました。 ヤマト便の荷物はそれぞれの場所の集約センターというところに一旦集められてから、 各地区のそれぞれの配送所に送られるのですが（私の場合は、札幌集約センターに 集められてから、江別の配送所となります）この配送所でお互いが受けをすると、配送所 での時間が短縮出来て、それだけ短く出来る訳です。 この時の例では、向こうは、三鷹の集約センターに７時に届けて、こちらの集約センター （厚別の流通センターに有ります）で、１１時半に受け取りました。 （予定では１２時だったのですが） 車などが使えるのでしたら、かなり有益な方法だと思います。 まだ大きさが３センチ（しっぽ込みで）位の幼魚ですので、エサを切らす訳にも いかなかったので、前日の夜にエサやりをしてから、梱包。友人のいきつけの熱帯魚屋で 酸素をわけてもらい、５センチ×２０センチ位のビニール袋の２／３水、１／３酸素って 感じで、発泡スチロールの箱に入れて、ほかろん３個程といっしょに梱包。 ほかろんは発泡の外につけて、穴をあけたダンボール（ほかろんの温度を取る為）に 入れるという形でした。 荷物は、「熱帯物の水草で、温度が取れないと枯れる恐れが有ります。保温の為に ほかろんを付けて有りますが、クール便にはしないでください。」と言ったそうです。 洋蘭などと同じ扱いですね。 冬場にベタの稚魚を送るという、一種の荒技に属するお話ではありますが、双方の熱意で 十分成功しうるという実例でした。
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