| 魚の病気について |
■魚が病気にかかったら…魚の調子がどうもおかしい…。病気なんじゃないだろうか…。 本コーナーでは、魚の病気についての簡単な紹介と、一般的に伝えられている 治療方法、そして予防について説明します。 【病気について】 大体の飼育書やサイトでは「生き物を飼ったら責任を持って最後まで飼う」というのが 頭の方に書かれています。うちもそうです。 病気に掛かったら、出来る限りの手を尽くして生還させるべし。それこそが飼い主の 責任である…と書いてあるサイトも多いでしょう。 とりあえず飼いでは別のスタンスを取りたいと思います。 とりあえず飼いでは、基本的に病気は「かかったら終わり」です。 魚は必ず死にます。その原因が病気だった…と、そういうことです。 治そうとかは考えずに、まず他の魚に被害が及ばないように隔離し、こまめな 水換えと良い餌で体力を付けさせて治癒力を上げます。 江戸時代の火消し感覚と言いますか、魚に治っていただこうということですね。 もちろん、病気の種類が解れば、適切な薬がありますので、うまくいくと治すことが できますが、正直奇跡の生還だと思った方がいいでしょう。 獣医さんは魚は見てくれませんし、ショップでもアドバイスはしてくれますが、それで 飯を食っている訳でもありませんから、どうしても一般的な知恵にとどまります。 治すなら飼育者自身が病気を見極め、適切な治療を施す技術を身につける必要が あります。それは難しく、多くの魚を助けきれず殺して、少しずつ身に付いていく物です。 ですから「治せないんだから、かかったら特別な治療はせずに死ぬまで看取る」のも 一つの手だと自分は考えます。 「いや、やはり手を尽くす。俺は治す！それが正しい！」と思われる方は、別のサイトで 勉強していただければと思います。多分とりあえず飼いを卒業して中級者の領域に 入っていると思われますので。 ただ勘違いして頂きたくないのは、適当におざなりな世話で飼って、劣悪な環境で 魚が病気になった時に「あらら…じゃ次行こ次！」みたいな考え方を勧めている訳では 無いと言うことです。 病魚を一生懸命治しても、病気の出た原因を追及せずに同じような病魚を出し続けて いるとすれば、それはやはり責任放棄と言えます。 病気の治療に関しては、大きく ・魚の調子を上向きにする ・魚が生きているうちに病気を倒す の２種類があります。 前者は「普段から調子よくしておく」に尽きます。 後者は、非常に強い薬で魚が死ぬ前に病気を殺してしまおうと言うもので、大多数の 魚病薬はこれにあたります。大抵は魚と病気の我慢比べなので、対応が遅ければ逆に 魚を殺してしまいます。薬を入れれば必ず治るわけではないのです。 ちなみに高温＋塩はこの中間にあたります。 主に病気には ・外から持ってくる ・水槽内部に原因がある の２種類に分かれます。「外から」については、良くない魚を買わない事に尽きます。 調子の悪そうな魚がいる水槽からは、たとえ狙いの魚が元気そうでも買わない。 その水槽のすべての魚がキャリアーと見なされるからです。 多少安くても、調子の悪い魚を平然と放って置く店からは買わない。これにより病気 持ち込みの可能性を幾分減らすことができます。 水槽内部に原因がある、というのは、実のところ病原体は水槽の中に普遍的に存在 している訳で、魚達が何故発病しないかというと、彼らが病原体を跳ね返す体力を 持っているのと、その水槽の病原体に慣れている事が理由として考えられます。 ですから、入れたばかりの魚は病気にかかりやすいですし、調子を崩した魚は 抵抗力が衰え、病気にかかりやすくなります。 要するに水槽の調子を良く保って魚のコンディションを維持することで病気にかかり にくくなると言うことです。 【病気への備え・対応】 とりあえず飼いレベルでの病気への備え、対応は「他の魚への影響を防ぐ」 「普段から調子よくしておく」「早期発見」に尽きるわけです。 具体的には以下の通りです。 本水槽に薬は入れない！ 基本的に本水槽には薬を入れてはいけません。熱帯魚用の薬は効果の激しいものが 多く、他の魚や水草、バクテリアにはおおむね毒として働きます。 本水槽に薬を入れることによって、他の魚の調子を崩し、抵抗力を下げる一方、 菌の耐性を強めることになります。 風邪ひかないように毎日風邪薬を飲む人は居ないわけで、それを考えると、普段は 薬剤の類は極力入れない、ということを心がけましょう。 ＃ショップは別です。色素系薬剤を多く入れているところがありますが、それは 最終的に買われていく魚なのでトリートメントしておく必要があるからです。 病気を持ち込まない ぱっと見て「飼いたい！」と思っても、店に入ってすぐの個体は買わない。 数週間店にいて落ちついた個体を選ぶ。店でも状態の良い個体を選ぶ。 買ったらしばらく別水槽で様子を見る。 ショップで買うより、レベルの解っている魚仲間から譲ってもらう。 病気はいきなり発生するより外から持ち込む場合が圧倒的に多いので、入り口で 注意することでかなり病気を減らすことができます。 早期発見・早期対応 ったって、うちの場合は早めに見つけて祈る…事になってしまいますね(^_^;) 基本的には隔離です。でもって塩を薄く入れて様子見。 うちで教えられることは、これだけです。 【主な病気とその治療方法】 ここでは、とりあえず飼いレベルで治せる病気について書いていきたいと 思います。あまり増えないと思います。 それでも飼った以上治したい！見てられない！と言う方は他の方のページを あたってください。申し訳ない。 あえて一つというところでは日本動物薬品を紹介しておきます。 コリドラス大好きの「飼育室」やよしをのホームページの「Ｃｌｉｎｉｃ」も とても丁寧・詳細に解説されています。 一応、とりあえず飼いでも治せる白点病についてだけ、簡単に。 白点病 比較的かかりやすい病気です。魚の風邪みたいなものです。これは治せます。 全身に1〜2mmくらいの白いぼやけた点が着きます。 見てすぐ解りますので早期発見も容易です。他の魚にはあまり感染しません。 （というか、調子を落としている魚だけがかかります） 隔離し、水温を２８度以上に上げ、１〜２％の食塩を加えます。あればメチレン ブルーを加えます。２，３日で治りますが１週間程度そのまま高水温に保つことで 再発の可能性を抑えることが可能です。 隔離水槽は薬剤のために濾過が効きにくいので、エアレーションは必須だと思います。 また、薬剤の中には光で分解されるものが多いので、光は当てない方が望ましいです。
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